何か物を生み出すときに『新しいものを作り出さねばならない』といった考え方が少なからずあるように思えます。
芸術でも技術でも、常に新しい方向性を追求することは素晴らしいことであると思います。
今、我々は非常に便利な暮らしが出来るのはこの『新しさ』の恩恵でしょう。
ただ、芸術においてはこの『新しさ』という概念がやたらと強く強調されているようにも思えます。
過去の偉大な芸術家による作品を評価するとき、
「この時期にこのような試みをしている人は誰もいなかった。だからこの作品は優れているんだ」
といったような見られ方がしばしばされています。
(特に音楽に対してはそのような傾向が強いと思います。)
もちろんそのような評価は間違っていないでしょうし、実際誰もやっていないことを成し遂げているのだから優れているのでしょう。
しかし、その『新しさ』の面に対しての評価の割合が他に比べて高いことは、私個人としてはどうにもしっくりこないのです。
私の作られたものに対しての評価の仕方が、単純に『面白いか、面白くないか』を基準にするからというのもあるでしょう。
しかし、それだけではないように思えるのです。
上手くは言えませんが、私自身は『新しさ』というものに対して一定の距離を取ろうとする力が自身の内部に潜んでいるような感覚があります。
それがなんなのかは自分でもはっきりとはしていません。
ただ、この感覚がSFMMの活動において非常に大きな影響力を持っているように思えます。
これについては、また今後書いていくかもしれません。
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